文房具オペって知ってますか?

AbemaTVにて「おはようロバート」なる番組が放送中らしいです。YouTubeのAbema公式チャンネルにも一部動画が上がっており、ロバートが好きなもんで結構見てしまいました。

それで私、衝撃を受けました。
「文房具オペ」という企画をご存知ですか?
執刀医の秋山さんが、瀕死の文房具を手術して生き返らせようと試みる、というものです。



私が小学生の時授業中にやっていた事と全く同じ!
もうすっかり忘れていた遊びを思い出したことに感激し、そしてなにより、私以外にもこんなしょうもない遊びを考え付く人たちがいたんだと喜びました。


ある日、ファスナーがいくつもある、布のペンケースを買ってもらいました。開くと収納スペースが3つくらいになったと思います。
それを私は、病院に見立てました。第一病棟、第二病棟、第三病棟。

患者が救急搬送されてきました。

「患者は消しゴム、胴の部分で割れており意識不明の重体です。」

手術室に運び込まれた消しゴム。執刀医のスティックのり先生が患部にのりを塗布し、助手の私は慎重にくっつけます。で、その後病室に運び、意識の回復を待ちます。蘇生した消しゴムは喜んでいました。

後日

「患者は消しゴム、意識はありますがシャー芯が2本刺さっており重傷です。」

基本的に消しゴムが被害に遭います。刺したのは私ですし、傷の周辺に赤ペンで血を滲ませるなど非常にノリノリです。
まずはシャーペンで麻酔を打ちます。そして執刀医のシャーペン先生が異物を摘出し、傷には消しカスを練って詰めます。無事に回復した消しゴムは、元気に退院して行きました。患者が元気になった姿を見ることこそ医者の最大の喜びであることを実感しました。


というあまりにもくだらない遊びで授業時間を潰していました。先生に謝らなくてはなりません。
みなさん、おはようロバートを是非見ましょう。

あさどれ

病院には定期的に行こう!

1階が診療スペースで2階から上は事務所や医者家族の居住スペース、というクリニックが大変好きである。何か名称があれば簡単に探せるのになあ、下駄履き住宅とは少し違うのだろうか。




昔通っていたかかりつけの診療所。
診療が終わるとお医者の爺さんが瓶からラムネを出してくれる。カラフルなセロファンが好きだった。

ラムネより好きだったのは待合室。イルカショーの観客席みたいに椅子が並んでいて、予防接種の前はそこで腕肉を爪で摘まんで麻痺させていた。
端の方に座ると、目の前に階段が見える。薄暗いが、目を凝らすと突き当たりに絵画が飾ってある。

私は、その先に新世界が広がっていると考えていた。ナルニア国物語ハリーポッターを半ば疑いきれなかった私。
上ってはいけない。爺さんの居住スペースだからだ。爺さんの家に侵入してはいけない。

ほとんどわかっていた。上ってもナルニア王国が無いことを知っていた。守護霊を呼ぶ魔法が無いことを知っていた。だがその階段の存在は、その先の人生に夢も希望も無いことを示唆させる全てのものから私を遠避けた。2階に広がる摩訶不思議な世界を、鮮やかで爽やかな社会だと錯覚させた。小さな診療所の待合室で、未来を空想した。
世界で1番幸せだった。




診療所が無くなった。